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将棋王将戦の丸秘 驚愕の事実!!!

 

下の第1図は、将棋第63期王将戦第3局の63手目で先手が8四歩と指したところです。ここで、後手の羽生善治三冠は3九角と指しました。

 

この手に対して、将棋のプロは一様に驚いています。

久保利明九段は、この手を「むっずかしい手」と表現しています。ニコニコ生放送で解説していた広瀬章人七段も全く予想していなかったようで、表情から「意外な手だなぁ」という感想を汲み取りました。

 

ちなみに、管理人の予想手は4九角で、先手の6七金に狙いを付ける手でした。

 

この第1図から将棋ソフト激指同士で対戦させると、驚愕の事実がわかります。

 

下の第2図に続きます。

 

 

第1図

第63期王将戦第3局の63手目:先手8四歩の局面

 

 

上の第1図の局面で、激指四段+同士で対戦させたものが下の第2図です。

 

初手に大注目です。ナント、たった1秒で初手3九角を指してくるのです。

この手は、羽生善治三冠が、「他の手では悪くなるから仕方なく指した」手なのです。その手を一瞬で発見し、見事に後手が勝っています。初手以外の指し手も実際の将棋の手順や解説の手順と似たところがあり、激指四段+のレベルの高さに驚かされます。

 

続きまして第3図です。

 

 

第2図 激指四段+同士の対局(駒が進みます) 

 

 

同じように、第1図の局面から今度は激指五段+同士で対戦させました。

 

初手は全く異なるのですが、5手目に例の3九角が出てきます。この5手目から27手目までは、むとせの読みとほとんど同じです。1手1秒程度の超早指し将棋でしたが、この辺りは直感で指せますので読みはほぼ一致していました。

ただし、管理人は27手目2八金で先手の投了だと思いました。ですが、ここから激指特有の粘りが始まりました。ここで先手はまさかの4八角と受けています。この手は全く浮かんでいませんでしたが、それでも後手の勝ちは揺るがないようです。

 

この将棋からわかることは、やはり後手3九角は必殺の1手ということです。

プロレベルではわかりませんが、少なくともアマチュア将棋のレベルであれば、どこでこの手を指しても後手が勝つ可能性が高いかもしれません。

 

第4図に続きます。

 

 

第3図 激指五段+同士の対局(駒が進みます)

 

 

念のため激指五段同士でも対戦させたのですが、やはり後手の勝ちは変わりませんでした。プロレベルではわかりませんが、どうもこの局面は後手が勝ちやすいようです。

<第4図の将棋も、むとせの読みに大変近いです。むとせの将棋のレベルが激指五段や激指五段+レベルに近いですから、当然と言えば当然です。>

 

 

下の<総括>と<余談>に続きます。

 

 

 第4図 激指五段同士の対局(駒が進みます)

 

 

 

<総括>

 

64手目3九角は、将棋のプロには不思議な手だったようですが、羽生善治三冠や将棋ソフト激指には普通の手のようです。

先手は厚みを気づきましたが、駒が上ずってしまい多くの隙ができました。それに対して、後手は低い陣形で先手ほど隙がなく意外と寄せにくい形だった可能性もあります。将棋ソフト激指の評価の高さは、こういうところにあるのかもしれません。

 

なお、激指六段同士や激指六段+同士では対戦させていませんが、勝敗の結果は同じではないかと予測しています。時間のある方は是非対戦させてみて下さい。

 

 

 

 

<余談>

 

ネットのいかがわしいサイトでは、よくソフト厨(ソフト中毒の略称と思われます。)という言葉が使用されます。

管理人むとせがこのソフト厨に該当するかはわかりませんが、一応批判しておきます。

 

将棋ソフトは、便利な道具です。

その道具を自分の将棋上達やその楽しみに利用して何が悪いのでしょうか?

 

上の将棋のように、将棋ソフトを有効に使うと色々なことがわかってきます。そして、そのわかったことでさらに将棋への理解が深まり、将棋を楽しむことができます。

コンピュータも将棋などのソフトも、人間の生活を豊かにし楽しみを増やしてくれる道具です。ですから、彼らの軽蔑したもの言いを理解することはできません。

 

将棋ソフト1つも購入できないような貧乏人が、妬み僻んでいるのでしょうか?それとも、将棋ソフトを有効に活用して将棋で強くなれない連中のやっかみなのでしょうか?

所詮<便所の落書き程度のいかがわしいサイト>の戯言ですから、これ以上まともに相手にすることはやめておきます。直接会って議論をしても絶対に勝つ自信があります。

なお、いかがわしいサイトのすべてを否定している訳でありませんので、ご注意下さい。中にはとても有益な情報もあります。

 

いずれにせよ、優秀な人ほど道具を有効に使ってます。

<将棋・上達の探求>を毎日訪問して熱心に将棋を研究したり将棋を楽しんだりするような人は、この優秀な人に属すると管理人は考えています。

 

 

 

 

将棋・矢倉の棋譜 第63期王将戦 七番勝負 第3局 渡辺明王将 vs 羽生善治三冠 矢倉系の将棋

今回の将棋は、途中までずっと先手が良いように見えました。将棋ソフト激指で調べてみますと、65手目2四飛から71手目3四銀の数手で一気に急転直下したようです。(75手目の2三歩の時点では大差です。将棋ソフト激指の解析結果を見ていますと、やはりその正確さと優秀さには脱帽します。)

先手の渡辺明王将は、この2手特に65手目2四飛にはあまり時間をかけていませんでしたので、何か大きな錯覚か読み違いでもあったのかもしれません。詳細は、将棋世界の解説を待ちましょう。

 

正直なところ、羽生善治三冠の3連敗を予測していましたので、今回の結果には安堵しています。別に羽生贔屓という訳ではないのですが、将棋のタイトル戦はできる限り多く観戦したいですから、片方の4連敗や1勝4敗は避けてほしいのです。

これで羽生善治三冠がやっと一番を返しましたので、次の第63期王将戦七番勝負第4局からますます盛り上がってきます。渡辺明王将の調子も戻ってきていますから、第4局以降も大熱戦が期待できるでしょう。

 

できれば対抗形(振り飛車対居飛車)の将棋を見たいです。ですが、その可能性は1%もないでしょうから、過度の期待はやめておきます。

なお、今回の将棋は矢倉の出だしでしたので、<矢倉系の将棋>と記事タイトルには書いておきました。

 

 

 

 

将棋・四間飛車の棋譜 豊島将之七段対西川和宏四段 第63回 NHK杯テレビ将棋トーナメント「3回戦・第8局」2014年1月26日(日)

 

あちらのブログ<将棋・上達の探求>の容量がそろそろ限界に来ています。諸事情によりすぐには容量アップができませんので、念のためこちらにも NHK杯将棋トーナメントの将棋の棋譜を載せておきます。あちらの将棋棋譜速報より若干遅い投稿になりますが。

 

正直なところ、後手四間飛車でここまで指せるのですから、将棋のプロにはもっと振り飛車を指してほしいものです。アマチュア将棋ファンには振り飛車党が多いですから、今日のように早指し将棋で素晴らしい将棋を指せれば、将棋ファンの急増も見込めるでしょう。

一個人としての意見ですが、プロのタイトル戦の将棋には、相居飛車の多過ぎて辟易しています。昔の大山康晴15世名人のようなタイトル戦で振り飛車を指す棋士の出現が望まれます。

 

今日の NHK杯将棋トーナメントの将棋は、本当に素晴らしかったです。感動したアマチュア将棋ファンも、きっと多かったことでしょう。とても質の高い将棋でしたので、将棋ソフト激指(特に、激指13)での解析と研究をお勧めします。

 

 

 

 

 

詰将棋サロンの効果【将棋五段への近道】

 

 

最近年末から年始にかけて、谷川浩司プロの「光速の詰将棋」に取り組んだ。

 

光速の詰将棋

 

解いた問題は、主に将棋五段クラスの問題である。

 

以前取り組んだ時は、将棋から離れて随分経った平成20年当時である。

この頃の将棋の棋力は、推定将棋二段程度だろう。

将棋から離れても、詰将棋もある程度は解いていた。

だが、解きやすい問題中心だったので、棋力的には随分怪しいレベルだった。

 

それから3~4年経って、将棋世界の詰将棋サロンに本格的に取り組んだ。

昨年(2012年)のことである。

問題数は、大体450~500問ぐらいになる。

 

その成果が、早速出たようだ。

 

年末年始に再び「光速の詰将棋」に取り組むと、五段クラスの問題でも易しく感じる。

詰将棋サロンの問題よりも、とても易しく感じるのだ。

 

実際スラスラ解ける問題が多かった。

2割前後は一睨みで解け、3割前後は1分程度で解けた。

 

この経験を踏まえて確信した。

やはり、将棋世界の詰将棋サロンの効果は絶大だ。

 

将棋高段、特に、将棋五段への近道だと断言できる。

 

昔は、詰将棋サロンに取り組むと、将棋三段や将棋四段になれると言われていた。

言い出した人は、2012年12月18日に急逝した米長邦雄永世棋聖(前日本将棋連盟会長)その人である。

 

だから、昔は管理人も、そのレベルを目指して真面目に取り組んだものである。

 

だが、最近の現状に合わせると、その将棋四段や将棋三段では実情に合わなくなってきた。

現代ならば、将棋五段や将棋六段の壁を破るための最高の教材になりそうだ。

 

取り組む上でとても重要なことは、たった1つである。

それは、諦めずに長期的に取り組むことだ。

 

このレベルに取り組むような人は、すでにある程度将棋が強くなっている。

そこから強くなるためには、相当高い壁を乗り越える必要がある。

だから、一筋縄では行かないのだ。

 

もう一度書く。

諦めずに長期的に取り組むことだ。

 
将棋世界 2013年 02月号 [雑誌]

将棋世界 2013年 01月号 [雑誌]